シックハウス症候群と化学物質過敏症

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シックハウス症候群、化学物質過敏症などという言葉を聞いたことがありますか?シックハウス症候群は主に家にアレルギーの原因がある場合を表し、化学物質過敏症は更に症状がひどくなりあらゆる化学物質にアレルギー反応してしまう事を言います。
症状としては頭痛、いらいら、めまい、喘息、喉の渇き、動悸、皮膚炎、体がだるいなど様々な種類があり、その人によって症状が異なります。
更年期症状などでもこのような症状が出る事がありますが、同様に怠け病と言われてしまうことも多いようです。
症状が出て病院に行っても原因は分からない事が多く、病気とは違うのでこの様に言われてしまいます。
シックハウスなどのアレルギーを特定し、取り除くことで症状は抑える事が出来ますが、化学物質過敏症にまで進行してしまうとあらゆる化学物質に過敏に反応してしまい、今までアレルギーでなかった物質でも影響が出てしまいます。

 

シックハウス症候群などのアレルギー疾患はその人によってアレルギーの許容量が違う為、まったく症状が出ない人も居ます。
アレルギーになるのはその物質を受け止める許容量を超えてしまった事から起きるので、その物質に触れる事がなければアレルギーになる事はありません。
化学物質過敏症は、その許容量が既にオーバーしてしまい、他の物質でも起こってしまうやっかいな病気です。
一度なってしまうと、化学物質を避ける生活をしなければならず、普通の生活は難しくなる事も多いそうです。
化学物質が少ない田舎生活を送り、食品や体に触れるものなど全て天然に変えることで、症状が軽減される場合もあります。

 

シックハウスの原因物質で代表的なのが、ホルムアルデヒドです。
建材に使われている塗料や、壁紙の接着剤などに多く使われています。

 

シックハウスなどの化学物質は国で濃度基準を設けられており、アレルギーの起きる可能性の高い濃度の家を作る事はできません。
しかし、これはあくまでも基準であり、全ての人がアレルギーが起きない分けではありません。
例えば、アレルギーを持っている人は普通の人より化学物質に過敏な事があり、制限内のホルムアルデヒドでは十分では無い場合もあります。

 

家を建てる時にはハウスメーカーや工務店などに化学物質の測定を依頼する事も可能ですが、自分で行う場合は保健所や区役所などで5000円程度で貸し出しを行っていますので利用してみましょう。
住宅を選ぶ時には、シックハウスに対応した建材を利用している事も重要ですが、人によってはアレルギー許容量が異なる為、不安な人は自然素材で家を建てたほうが良いと思います。
使われているシステムキッチンや、建具などにもF☆☆☆☆(エフフォースター)というホルムアルデヒドがもっとも少ない事を表す等級が記入されている場合があります。
平成15年に改正建築基準法が施行され、シックハウスの原因でもあるホルムアルデヒドの制限が設けられると共に、24時間換気も義務づけられました。
その事や、アレルギー疾患の人が増えた事から、健康住宅を求める人の割合も多くなり、住宅メーカーの多くはF☆☆☆☆を基準としたシックハウスになりにくい家を作っている所が多くなっています。
その為、昔よりはホルムアルデヒドが少ない家を手に入れられるようになりましたが、その基準にあるからと言っても可能性が無いとは言い切れません。
F☆☆☆☆の建材を利用していてもホルムアルデヒドの量は0では無く、人によっては過敏に反応してしまう可能性が無いとも言い切れません。

 

アレルギー体質の人が居る家庭では、F☆☆☆☆の基準を元に家を建てるのではなく、なるべく無垢材や自然素材の多い住宅を建てたほうが良いと思います。
住宅を商品として考えているハウスメーカーでは、大量製品を用い住宅を建てている事が多いので、無垢材などを利用すると予算オーバーになってしまう可能性もあります。
初めから自然素材を売りにしている工務店などで家を建てたほうが良いかもしれません。
天然の素材を利用しても、木材の種類ではアレルギーになってしまう事もあるので、全て天然素材で作れば安心という分けではありません。

 

 

シックハウス症候群にならない為には、自然素材を利用した家を建て、化学物質を室内に溜めない様に換気を十分行う事が大切です。
F☆☆☆☆で建てられた住宅でも時間換気を行い、化学物質を排出すればある程度減らす事が可能です。
シックハウスの原因は家に使われている建材だけでなく、タバコ、芳香剤、スプレーなどの整髪量、洗剤などから発している事があるので、換気により排出しましょう。
我が家ではF☆☆☆☆基準のハウスメーカーで家を建てましたが、アレルギーが改善されたとは言い切れません。
しかし24時間換気をしている為、タバコやハウスダストなどのアレルギー物質の量も少なく、ひどい状況にはなっていないようには感じます。

 

 

化学物質過敏症などを理解し対応している病院は少ないのが現状なので、もしなってしまった場合は症状が改善されない事もあります。
初めからその可能性があると判断し、自然住宅を建てれば良いのですが、色々な状況により難しい事もあるでしょう。
なるべくシックハウスの原因となる物質を減らす努力をしなければなりません。
ホルムアルデヒドを吸着してくれる空気清浄機も最近では出てきており、ホルムアルデヒドを除去してくれる器具も発売されていますから利用してみましょう。

 

 

住宅を建てる時には、床下にシロアリ駆除剤をまくと思いますが、これがアレルギーとなる事もあります。
この薬剤を散布している時に見学してみると分かりますが、かなり臭いがきつくアレルギーを起こす事は直ぐに分かります。
シロアリ駆除剤は木酢液など天然のものを利用すればアレルギーは抑えられる可能性も高いです。

 

 

壁紙でシックハウスになりにくいのは、和紙、布クロス、塗り壁、珪藻土などがお勧めです。
その時には接着剤もホルムアルデヒドが少ないタイプのものを利用してもらいましょう。
床材では、無垢材やコルクなどを利用しましょう。
コンクリート住宅ではマウスの実験で、攻撃的な正確になりやすく寿命も短い事が分かっていますので、木造住宅が良いでしょう。

 

 

新居に引越しをする場合は、引渡しが終わった後は換気扇などをかけておき、シックハウスの原因となる物質を排出してしまいましょう。
モデルルームなどを見に行く時は、刺激臭が無いか確かめ、場合によっては宿泊できる住宅メーカーを選ぶのも一つの方法です。
しかし、年数が経っている住宅では化学物質が減少している可能性もあるので、アレルギーが起きにくいかは分かりにくいかもしれません。
新しいモデルルームなどでホルムアルデヒドの数値を実際に見せてもらうのも良いでしょう。