メンテナンス費用が安いタイル

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住宅を建てるときには、建てたときの費用だけを考えるのではなく、その後のランニングコストも考慮しなければなりません。
特に外壁や屋根などは、10年などで劣化しやすく、その際に100万円単位など高額な費用も発生しやすいため、できるだけメンテナンス費用が少なく、手間が無い素材を選ぶ事も必要です。
初期費用は高いが、メンテナンス費用が安い外壁材を紹介します。

 

長年劣化し難いタイル

タイルは長年劣化し難い素材のため、マンションでも多く採用されています。
一般的に使われているサイディングでは、数年ほどで割れてしまう事もありますが、タイルは硬く作られているため、数年ほどで割れるというトラブルはあまり聞いた事がありません。

 

我が家では窯業系のサイディングを利用していますが、紺色で日当たりが良いという事から、よく収縮して膨張するため、何箇所もサイディングが割れています。
新築からわれ始めたのは、2~3年くらいからで、毎年のように外壁に割れが見つかっています。
たまたま南側や西側が開けていて日当たりが良く、熱を良く吸収する紺色の壁だった事も理由の一つなのでしょうが、サイディングは劣化しやすいように感じられました。
我が家と似た環境の住宅も、幾つか割れて取り替えてもらっている状況があります。

 

我が家で採用しているもう一つの賃貸住宅として使っているアパートには、タイルが使われていますが、築40年くらい経ってようやく割れなどが見られています。
外壁のタイルのわれと言うより、ベースのモルタルが劣化して来ているほうが早い感じです。
それくらい、タイル自体は割れという現象が少ないのだと思います。

 

タイルはメンテナンス費用が安い

サイディングの場合10年ごとくらいに外壁の塗りなおし、コーキングの打ち直しが必要となります。
同じ時期に屋根の塗装も必要となってくるため、トータルで100万円以上かかってしまうケースも多いのです。
たった10年住んだだけで、100万円の費用がかかってしまうのは、高いと感じられてしまいますね。
現実的には10年ごとに塗り替えする家庭は少なく、かなり劣化して始めて外壁を取り替えるという現状が多いのではないでしょうか。

 

タイルは塗装は不要となります。

表面に汚れが付くため、汚れ落としが必要となったり、目地に使われている部分の割れなどが見られる事はあるようですが、基本的に表面の塗装作業は必要ありません。

 

また、タイルは丈夫な素材のため、熱・寒さ・水などにも強くなっています。
寒冷地では冬に寒さで素材が収縮や膨張してしまい、サイディングが割れてしまう事もあると思います。
タイルは水の吸収率が低いため、素材が凍結してしまう恐れもありません。
タイルがどのくらい自分の地域で適しているのか確かめるためには、ある程度年数が経ったマンションの外壁を見てみると良いと思います。
どの程度割れているのかがわかります。

 

ただし初期コストが高い

タイルはメンテナンス費用としては安いのですが、初期コストが高いというデメリットがあります。
ハウスメーカーなどの企画商品などでは、価格が安いサイディングを採用していることがほとんどです。
グレードアップして始めて、タイルが利用できるといった感じでしょう。
ハウスメーカーはサイディングを採用したほうが、初期費用が安くなるため、見た目が良いのに安い住宅が提供できるというメリットがあるのです。

 

ただし、サイディングは劣化しやすいですし、塗装が10年ごとに必要などお金もかかってしまうため、結局は初期コストをある程度かけたほうが費用の節約になるかもしれません。

 

サイディングの外壁にかかる費用
サイディングの場合、10年ごとに塗装を繰り返さなければなりません。
3回(住宅の寿命が30年のため)×100万円=300万円
その他外壁が割れたら張替え、コーキングなども含めると場合によっては400万円など費用がかかってしまう場合もあると言われています。

 

タイルの外壁にかかる費用
タイルは塗装は不要ですが、表面の汚れ落しは30年間で考えると一回は行ないたいものです。
足場設置の費用なども考えても、数十万円程度で済むケースもあり、メンテナンス費用はぐっと抑えることができます。
初期コストで考えると、150万円~300万円程度は見ておきたいです。
タイルの初期コストの費用と、サイディングのメンテナンス費用を比較してみると、それ程変わらないのですが、タイルは長持ちしやすいという面から考えると、長い目で見るともしかしたらタイルの方が費用が安くなるのかもしれません。

 

タイルは地震で剥がれる

タイル自体は劣化し難いのですが、ベースが木造住宅となってしまうと、地震によってタイルが剥がれてしまう恐れがあります。
タイル自体が丈夫でも、タイルのベースとなるモルタルが劣化する事もあり、多少剥がれ落ちと言う事は考慮しなければならないようです。
タイルが劣化していないのに、下地が雨水で劣化してくることがあります。
よくマンションなどでタイルの隙間から、白いものが流れた跡を見かけますが、これは下地が劣化してきたためです。
表面のタイルは劣化し難くても、下地が劣化すると言う事は覚えておいた方が良いでしょう。