アレルギーや喘息の原因ダニ

住宅事情の変化によりダニの種類も変わってきています。
ダニの糞や死骸がアレルギーの原因ともなるチリダニという種類が多くなっており、昔のような刺すダニは減少しています。アレルギーや鼻炎、喘息の原因となるのがダニで、ダニの死骸や糞、ホコリなどが混じったハウスダストが原因の場合が多いようです。
ダニを退治する時に注意したいのが、チリダニの成虫よりも糞や死骸などの方がアレルギーの原因になりやすいので、布団を日干しするだけでは防ぐ事は出来ません。
糞や死骸は細かくなりやすく、ホコリなどと一緒になって空気中にまい上がりやすい性質を持っています。
その為、呼吸により肺に入りやすく、気管支喘息などの原因になりやすいのです。

 

ダニは3~4ヶ月の短い寿命ですが、その間に500匹もの卵を産むと言われており、1匹成虫を残しておくだけでそれが更に500匹に増えることになります。
ダニを防ぐにはダニが好む環境を作らない事が大切で、湿度や室温などの管理を行うとある程度は予防する事ができます。
人間が好む環境と似ており、湿度が50~80%程度、室温は20℃から30℃程度を好むと言われております。
ダニを殺すには湿度を上げすぎず、低温または高温の状況を作れば良いのです。
しかし、ダニの種類によっては低温でも死なない種類もあるので、全てのダニを殺すというより、数を減らす工夫をしましょう。

 

ダニが生きていく為にはダニのエサが必要で、エサは人間のフケや食べ物のカスなどを食べていますから、掃除をこまめに行う事でダニが生きていく環境を少なくする事ができます。
一番多いのは布団などの寝具類で、フケなどのエサも多く、気温も保たれており絶好の住みかとなるのです。
布団のダニを少なくするには、カバーを最低1週間に一度は洗濯し、時々掃除機でダニを吸い込むと良いでしょう。
また、洗濯が出来る寝具を選び、家庭の洗濯機で定期的に洗うようにするのも効果的です。
日干しを行うとダニが死ぬと言われていますが、ダニは裏側に逃げ込んでしまいあまり効果はありません。
ダニを殺すと言うより、寝具の湿気を出す為に行うと思っておくと良いでしょう。
シーツやカバーには高密度で織られた繊維を利用したものがあり、ダニが布団の中に入り込まない布団も売られています。
これらの寝具は病院などでも利用されている為、高価なイメージがあると思いますが、我が家で利用している高密度の寝具はそれ程高いものではありません。
インターネットや通信販売などで売られているので探してみてください。

 

寝具はシーズンオフの布団を押入れに入れておくと増えることがあるので、使わない布団が有る場合は洗濯を行い、その後掃除機でダニや糞、死骸などを十分吸い込んだ上で、密閉できる収納袋を利用すると良いでしょう。
アレルギーの原因でもあるダニや糞などを減らす方法で一番なのが掃除機で、吸引する時のショックで死滅する確立も高く、掃除機からダニが出てくる事もありません。
掃除機を利用する時には、排気が出ないタイプを利用しなければ、排気からダニの死骸や糞などが排出される事もあるので注意が必要です。
サイクロン掃除機やダイソンなどはゴミパックが必要なく、サイクロン方式でゴミを分離させるので排気がクリーンです。

 

寝具を選ぶ時に、防ダニ加工がされているものがありますが、薬品が利用されている為アレルギーの方にはお勧めできません。
なるべく天然繊維で作られた寝具を選び、アクリル毛布などは避けるようにしましょう。
出来れば毛布は利用しない方がダニ防止には良いのですが、利用する場合はカバーをかけたり綿毛布を利用すると良いでしょう。
最近では家庭で洗濯しやすい加工がされた布団も登場しており、空洞化した中綿を利用して乾きやすい工夫がされています。
ハウスダストが出にくい寝具もあるので、ダニだけでなく綿などのホコリがアレルギーの場合はそちらを選ぶと良いでしょう。

 

 

家の中にダニを発生させない為には、掃除をこまめに行う事が重要です。
じゅうたんやソファーなどもダニの住処になりやすいのでなるべく避け、ソファーは革製品や合皮などを選ぶと良いでしょう。
フローリングではダニが住む場所が少なくアレルギーの居る家庭には適していますが、家具の裏などにホコリが溜まっていると住処になるので隅々まで掃除機をかけて下さい。

 

 

ダニが発生しにくい家を作るポイントは、フローリングで掃除のしやすい家にする事です。
畳よりもベットの方がダニが少ないと言われていますが、ベットでも普段の管理の仕方によってはダニが増えるのは一緒です。
畳はそれ自体に防虫剤が含まれている事があり、アレルギーの原因にもなることがあります。
天然のイグサを利用したアレルギー物質が少ない畳なら、森林浴効果やリラックス効果などもありお勧めです。